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モーツァルト:歌劇「魔笛」 [DVD]
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| ジャンル: | DVD
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| セールスランク: | 107255 位
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| 参考価格: | ¥ 5,040 (税込)
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古典の現代風アレンジとしては良盤
BBCによる収録の、2003年イギリス(ロイヤル・オペラハウス、ロンドン)上演の作品です。
演奏・演技・歌唱のいずれを取っても文句なしに素晴らしいです。
ゆったりと、時にはパンチの効いた演奏は、『魔笛』の魅力を存分に醸し出し、演者の歌と演技も実に素晴らしい。
特に迫力満点なのがディアナ・ダムラウ(Diana Damrau)演じる夜の女王。アリアで求められる最高音域は、彼女にとっては余裕。
多くのコロラトゥーラ・ソプラニストが一瞬の裏声で乗り切る中、彼女は平気でそこを延ばしてくる。その技術は圧巻。
パパゲーノの演技も素晴らしく、失望に暮れて自殺を試みるシーンなど、本当に胸が詰まる思いを覚え、クライマックスでタミーノとパミーナが手を取り合って歩んで行くシーンもとにかく感動した。
気になったのは演出で、例えば試練を乗り越えた後の3回のファンファーレが無かったり、ザラストロの神殿内に女性(女の子)がいたり、パパゲーナの服装だけが完全に現代風だったり。
最も違和感を感じたのは、モノスタトスとその配下が皆『黒人ではない』という点。
さすがBBCが絡んだ現代上演だけあって、人権への配慮もしていると言えなくもないが、なら例えば大衆の中に黒人役者を混ぜても良かったのではないか。
一方でドアを3回叩いたり、(合成かセットか判別不能だったが)巨大な本物みたいな『目』など、『魔笛』の本質は理解して演出されていたのは好印象。
なお『魔笛』が初めての人、または英語・ドイツ語が分からない人には、最初の1枚としてはお奨めできません。
この上なく理想的な『魔笛』の名盤
『魔笛』のDVDには、国内盤だけでももう充分に多くの名盤が出ているので、何も輸入盤まで推薦しなくても、とは思うのですが、このディスクはどうしても紹介したいと思わせるほどに素晴らしい内容なのです。まずコリン・デヴィスの指揮が絶妙で、非常にシンプルでオーソドックスな解釈で押し通しながらも、要所要所で大きくテンポを落としたり、絶妙な間を取ったり、打楽器や管楽器をはっとするほど強奏させたりするそのやり方は、最近はあまり流行らないのかもしれませんが、ベームやワルターら往年の巨匠たちの指揮ぶりをほうふつとさせるものです。また出演している歌手たちの歌唱・演技・表情・容姿が、脇役にいたるまで実に粒揃いで、これほどの適材適所の配役がよくぞ組めたものだと感心してしまいます。敢えて難癖をつけるとすれば、三人の童子の歌唱がやや物足りないと思える程度でしょうか。特にパミーナの歌唱と演技は絶妙で、このオペラの主役はタミーノでもパパゲーノでもなく、彼女であったのだと認識させてくれます。また衣装や演出も、ある程度原典に忠実ながらも、この荒唐無稽なオペラの筋書きをうまく補うように工夫されており、実に好ましいものです。ともかく全体として、現代の『魔笛』上演のひとつの理想的な形と呼ぶにふさわしく、このディスクを観ずして『魔笛』を語るなかれと言っても過言ではないくらいです。英国での上演を記録した輸入盤ですので、残念ながら英語の字幕しか付いておりませんが、もともと原作の台詞が比較的平易なドイツ語で書かれている上、字幕の英訳も非常にわかり易い英語になっているため、日本人でも充分に楽しめると思います。特典として、コリン・デヴィスがこの作品について語ったインタビューなどが収録されているのも嬉しい限りです。
アイヴィ
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